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永く、美しく住み継ぐ家をつくる木製窓という提案

発行日:2026.09.01

永く、美しく住み継ぐ家をつくる木製窓という提案

断熱性能の高い家が浸透しつつあるなか、「断熱」という機能だけでは差別化がしづらくなっています。そんな中で「自社らしい家づくり」をどのように提案していけばいいでしょうか。

今回特集するのは、その提案の1つとなるような、木製窓のご案内です。一般的な樹脂複合サッシに劣らない断熱性を備え、木ならではの味わいの変化を楽しむことができます。足場なしでメンテナンスできるのも特徴で、自然素材や経年変化を楽しみたいというこだわりのあるお施主様にぜひご提案したい窓です。本記事で詳しくご紹介します。

㈱日本の窓(にっぽんのまど)のMADOBA

永く、美しく住み継ぐ家をつくる 木製窓という提案

木製窓のシェアは全国約0.1%

海外ではよくみられる木製窓。意匠性の高さから、その家だけでなく街並みまでも美しくしてくれます。また、アルミに比べて熱を伝えにくく、高い断熱性能を持つ素材であり、製造時の環境負荷も少ないことから、欧州では木製窓が広く普及しています。

【熱伝導率の比較】

素材ごとの熱伝導率(単位:W/mk)を比較したグラフ。アルミニウム200、鉄84、ステンレス20、ガラス1、樹脂0.2、木0.16で、木の熱伝導率はアルミニウムの「約1/1200」と示されている。

【火災による強度低下割合の比較】

木材、鉄、アルミニウムを加熱した際の強度低下を比較したグラフ。横軸は時間(分)、左縦軸は強度低下割合、右縦軸は温度(℃)。黒線は「標準加熱曲線」、赤線は「木材(断面5×10cm)」を示す。鉄とアルミニウムは加熱後短時間で強度が大きく低下する一方、木材は時間の経過とともに緩やかに強度が低下している。

参照:日本の窓HP

このように優れた設備でありながら、日本では木製窓の国内シェアは全国で約0.1%、関東でも約0.2%にとどまっています(経済産業省 第10回 建築材料等判断基準ワーキンググループ資料)。なぜ日本ではほとんど普及していないのでしょうか。その背景には、「価格が高い」「メンテナンスが大変」といったイメージがあります。

高断熱窓が標準化 次に選ばれる価値感とは

アルミ樹脂複合窓をはじめとした高断熱窓の普及が進み、新築木造住宅では約90%が高断熱窓を採用しています。住宅の高い断熱性能は、今や住宅を選ぶ際の特別な付加価値ではなく、標準仕様になりつつあります。そのため、これからの家づくりでは、性能だけでなく、住まいの印象や自然素材がもたらす心地よさなど、「暮らしの質」を高める価値がより重視される時代になっていくのではないでしょうか。

そんな価値観に寄り添う設備として提案したいのが木製窓です。木製窓は、高い断熱性能に加え、木ならではの温もりや美しい木目、経年変化による味わいを住まいにもたらします。

性能だけでなく、「心地よく暮らすための窓」として提案することで、お施主様に価格以上の価値を感じていただくことができ、また、工務店様ならではの家づくりの魅力も、より伝えやすくなるのではないでしょうか。

提案しやすくなった木製窓

今回ご紹介するのは、木目の経年変化を楽しみつつ、課題である「メンテナンスの大変さ」を改善した㈱日本の窓の「MADOBA」です。

室内側からメンテナンスできる構造を採用したシリーズは足場を組む必要がなく、手間や費用も抑えることができます。また、地域の木材を活用し、1日60窓を受注生産する㈱日本の窓のものづくりは、心地よく暮らす設備としてだけでなく、お施主様に価格以上の価値を感じていただける、特別感のある設備となります。MADOBAと㈱日本の窓のものづくりについて本記事で詳しくお伝えしますので、ご確認ください。

住むほどに愛着を深める 木製窓MADOBA

国産材でつくられた木製窓MADOBAを設置した明るい室内

国産材でつくった木製窓「MADOBA(マドバ)」

無垢材×デザイン性×耐久性を叶える木製窓。暮らすほど、味わい深く変化していきます。

①欧州製金物でデザイン性UP

「【欧州製 金物一例】」と記載された、形状や色の異なる3種類の窓用ハンドル金物。

デザイン性・防犯性に優れた、欧州製金物を使用。在庫を確保し、メンテナンス時も安心です。

②高耐久で再塗装しやすい

「【カラー例】」として、明るい木目調から濃いブラウンまで、色合いの異なる4種類の木製サッシのカラーサンプル。

高耐久・高耐候の水性塗料を工場で3層塗装。再塗装のしやすさも考慮されています。

③高い断熱性能

木製サッシと複層ガラスの断面構造のイメージ図。

木×高性能複層ガラスで極めて低い熱貫流率を実現。

参考Uw値 1.08W/㎡・K

※ドレーキップ窓(サイズ:W1240×H1240)
ガラス:トリプルガラス(LowE4+AR12+FL4+AR12+LowE4)Ug値0.73、ダブルLowE アルゴンガス入り
※熱貫流率は、ガラスの仕様・サイズ・窓種によって異なります。

おすすめはドレーキップ窓

バルコニーに面して木製サッシの大きなドレーキップ窓を設けた住宅の室内。

1つのハンドルで内開き(ドレー)と内倒し(キップ)の2通りの開け方ができます。寒さの厳しい北欧では、気密性、断熱性を重視したスタンダードな窓です。

注目!メンテナンスは室内から。足場は不要!

ドレーキップ窓の開閉方式の例。左は窓を水平方向内側に開いた状態(ドレー)、右は窓の上部を内側に傾けて開いた状態(キップ)。

内開きにできるため、将来のメンテナンス、木部の再塗装、パッキン、金物の交換なども、外部の足場を掛けることなく作業が可能。ガラスが破損した場合も室内から作業できます。

気密性・防犯性に優れた全周ロック

四方枠でロックするため気密性・断熱性・遮熱性に優れ、防犯対策としても安心です。

受注生産で柔軟に対応

基準サイズだけでなく、設計に合わせて自由なサイズにオーダーできます。

リビングのひと窓から提案したい物語が見える㈱日本の窓の木製窓

Story1 工場づくりから始めた窓づくり

“日本の窓を変えたい”そんな想いで立ち上げた、㈱日本の窓。世界基準の美しく性能の高い窓を作るため、十和田の地に地元国産材を使用した窓工場を建てるところからスタートしました。良い素材と設備、そしてそこで働く人の創造意欲が整った工場です。

青森県十和田市にある㈱日本の窓の木製窓工場

Story2 一邸ごとに仕立てる注文生産

住宅1邸ごと、建築物1棟ごとにオーダーメイドの窓を自社工場で生産しています。工場を見渡すと、1本の木から窓がつくられるプロセスを見ることができます。

Story3 地域の木と人が仕立てる窓

青森県産材を中心に東北エリアの国産木材を使用し、地域の人を採用してつくる木製窓。既製窓にはない、材料も作り手の顔も見える特別な窓です。

桝徳’s Opinion

木目の美しさの変化を楽しむことができる窓は、手入れをするほど愛着が深まるものです。日本の窓の物語は、そんな「手入れ」をより楽しめるものになるのではないでしょうか。「次の旅行は、我が家の窓ができた場所に行こう」そんな楽しみも生まれるかもしれません。

木製窓とコーディネートもできる㈱日本の窓の2つのドア

㈱日本の窓では、国産杉を使用した木製ドア『PORTA(ポルタ)』と内装用引き戸(ガラス戸)『modena(モデナ)』も生産しています。単体はもちろん、木製窓とコーディネートしてご提案していただくこともできます。

欧州金物と木目が美しい 内装用ドア「PORTA」

濃いグリーンで塗装された国産杉の内装用ドアPORTA

欧州金物×国産杉の美しい佇まい

国産杉と相性の良い欧州製の金物でつくる美しい佇まいのドア。ハンドルは標準3種、オプション8種からお選びいただけます。

豊富なカラーバリエーション

木目を活かした標準カラー
PORTAの標準カラーサンプル。クリア、マホガニー、ウォルナット、ダークウォルナット、ステインホワイト、オリーブ。
色合いを楽しむオプションカラー
PORTAのオプションカラーサンプル。ホワイト、ブラック、ブラウン、グレー、グリーン。

用途が広がる内装用引き戸「modena(モデナ)」

5種のフレーム×15種のガラスで空間をつくる

豊富なバリエーションで空間を区切ります。

半透明ガラスのmodenaを使った施工例

黒いフレームのmodenaを使った施工例と内装用引き戸modenaで空間を区切った施工例

明るい室内の間仕切りにmodenaを使った施工例
キッチンと収納の間仕切りにmodenaを使った施工例

㈱日本の窓の木製窓や2つのドアについて、お気軽に桝徳までご相談ください。

今月の木になる通信

全国6割、埼玉8割 利用期を迎えた人工林

日本では戦後に植えられた人工林が利用期に入り、6割が利用期を迎えています。一方で、埼玉県の人工林は8割が利用期を迎えており、全国的に見ても、利用できる木が多くあることがわかります。スギとヒノキが主要樹種となっており、西川材などの優良なブランド木材も生産されています。(大林 勲)

【埼玉の人工林、約8割が利用期に】

埼玉県の約3割が森林(119,223ha)で、そのうち国有林が10%、民有林が90%。人工林の約8割が利用期を迎えていることを示した図。