1.歴史の浅い住宅の地盤調査
建物の重さに地盤がどれほど耐えられるかを調べる地盤調査。
必須業務として定着したのは、2000年に住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)が施行され、10年間の瑕疵担保責任が義務化されてからで、比較的新しい業務といえます。
そのため、チェック機能やルールが十分に整っておらず、地盤調査・改良工事を担う企業の質には差が見られるのが現状です。
発行日:2025.10.08
地盤調査を専門会社に依頼し、その結果をもとに土地の改良工事の要否を判断している工務店の皆さまも多いのではないでしょうか。
しかし、地盤調査が適正でない場合、過剰な工事が行われてしまうことがあります。
改良工事は家の安全性を高める一方で、土地の資産価値を下げたり、環境への負荷につながったりするため、その要否を判断する地盤調査は適正であることが求められます。
今号では、「適正な地盤調査」を確認するための2つのポイントをご紹介します。ぜひご覧ください。
建物の重さに地盤がどれほど耐えられるかを調べる地盤調査。
必須業務として定着したのは、2000年に住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)が施行され、10年間の瑕疵担保責任が義務化されてからで、比較的新しい業務といえます。
そのため、チェック機能やルールが十分に整っておらず、地盤調査・改良工事を担う企業の質には差が見られるのが現状です。
建物の安全性を確保するための地盤調査と改良工事ですが、その費用はお施主様が負担するため、資金計画に大きな影響を及ぼします。
また、改良工事で地中に支柱などを埋め込むことにより、土地の資産価値が低下したり、環境に悪影響を与えたりすることも明らかになっています。
適正な地盤調査と、それに基づいた改良工事を行うことで、お施主様の資産を守ることができます。
そして、信頼できる地盤調査会社を選ぶことは、家づくりのプロとしてお施主様に誠実に向き合うことにもつながると考えます。
それでは、適正な地盤調査を行う、信頼できる調査会社を選ぶにはどうすればいいでしょうか。
チェックしていただきたい2つのポイントをまとめました。次章にてご紹介します。
現在、多くの地盤調査会社で採用されているのが、スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)と呼ばれる調査方法です。
では、なぜこの方法が広く用いられているのでしょうか。
その理由とあわせて、懸念点についてもご紹介します。
SWS試験とは、戸建住宅など小規模建築物の地盤調査に用いられる方法です。
ロッドと呼ばれる鉄の棒を地面に突き刺して回転させることで、地盤の固さを調べます。
安価で手軽に実施できるため、広く採用されています。
広く用いられているSWS試験ですが、それだけでは適正な調査として十分とはいえない部分があります。
【SWS試験の懸念点】
SWS試験だけでなく、土質サンプルの採取や複数手法の併用により、精度向上を図ることをおすすめします。
改良工事の要否を判断する基礎となる地盤調査ですが、専門知識を要するため、その結果が適正かどうかを見極めるのは容易ではありません。
まずは、調査の「独立性」を確認することから始めてみましょう。
地盤調査会社が改良工事を自ら請け負ったり、他社へ斡旋したりする場合、利益を得やすくするために改良工事を前提とした調査が行われるケースがあります。
これは過剰な工事を招く要因となるため、調査会社が改良工事業務を兼ねていないか、独立した立場にあるかを確認することが大切です。
調査・解析・構造設計・保険・保証に至るまで、一貫したサポートを提供する専門企業、株式会社アースレイズ様をご紹介します。
同社とは以前から交流があり、地盤調査や改良工事に関する社内勉強会も実施いただきました。
今回の特集を組むにあたっても、そのつながりが大きなきっかけとなっています。
地盤調査の専門会社のため、中立的な立場で調査を行うことができ、不要な改良工事を助長しません。
独自開発の試験機と解析アルゴリズムを使用しています。また、データはロック付きで改ざん不可となっています。
3つの調査を行うことで、より精度の高い調査を行っています。
地盤調査だけでなく、構造計算、設計、住宅瑕疵保険・地盤保証の取次などのサポートも行っています。許容応力度計算の外注先をお探しの方にもおすすめです。
「適正な地盤調査についてもっと話を聞いてみたい」と思われた方、
アースレイズさんへご興味を持たれた方は、桝徳へお問い合わせください。
改良工事を前提として地盤調査やその結果が作成されるケースがあることを知りました。調査が適正かどうかを判断するのは容易ではありませんが、「適正かどうか」を念頭に置き、調査データを確認したいです。